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2006/04/21
本日の授業(10)
ブランドマーケティング

今週も濃い内容だったなぁ。
「ブランド」を理論的に理解するのが、この授業の目的。
なのでケースメソッドなどは少なめ。(来週あたりから、考えているみたいだけど)

ちょっと脱線した内容だったけど、面白かったのは「リーダシップの資質」に関して。

メンバーがバラバラだったら、どうやってまとめる?

という問い。

話し合い?
勝手に決める?
合意形成するために、折衷案を考える?

・・・全て、ノー。

結論は、「誰か一人が全てまとめて、それを他のメンバーに渡して、意見修正して貰う」

ってのが正解らしい。

つまり組織でリーダシップを取るためには、「自分の資源を分け与える」ことが必要なんだとか。
資源とは、モノだけではなく、「作業」だったり「時間」だったり「手間」だったり。
資源を受け取った人は、資源を分け与えた人に依存することになるので、従う訳でだね。
そう言えば、これって凄く実際の仕事場でも見られる現象。
教授曰く、「こういうことを、ケースメソッドを通じてグループワークで憶えて欲しい」と。
まぁ、ビジネス・スクールに来た以上、当然だよね。うん。

さて、今回の授業のツボ。

ブランドは、「ブランド表現」と「ブランド知覚」の2つに分解される。
ブランド表現とは、人に対して「表現する」もの。まんまだね。
ただし、表現を「どう受け取るのか?」は、人によって異なるし、文化や風習、言語によっても変わる。
つまり、ブランド表現が、企業の考えている通りに受け取られるかは分からない。

一方「ブランド知覚」は、ブランド表現により受け取った情報を人が記憶し、実際の行動に移すためのきっかけ。
つまり、「ブランドを憶えている」状態のこと。

ここで、ブランドを理論的に考えるには、情報処理論が必要になってくるらしい。
人間の記憶は、短期記憶と長期記憶に分類される。

確か、短期記憶は海馬で、長期記憶は大脳によって司られたはず。
そして、短期記憶を長期記憶としてメモリーするには、扁桃体という感情を司る部位が重要な働きをしていると、確か脳科学研究のホープ池谷先生の本に書いてあったような気が。

脱線したけど、人間に対する刺激は、短期記憶を経由し、その人に必要な情報だけが長期記憶としてメモリーされる。
その際、メモリー方法は、MindMapでも明らかになっているし、池谷先生の著書「進化しすぎた脳」でも明らかになっているように、連想記憶としてメモリーされる。

連想記憶とは、「何かしらの関連性を持ったもの同士が、結びついた状態で憶えること」である。
例えば「林檎」→「丸いもの」や、「林檎」→「赤いもの」、「林檎」→「果物」など。
「林檎」と言うものを中心に、実に様々な情報を連想して記憶している。
脳の中は、「マジカルバナナ状態」で、記憶を保持しているのよね。

さて、ブランド知覚というのは、「長期記憶」に留まることを指す。
人間は、行動を決定する時には、外界からの刺激を短期記憶が受け取り、長期記憶から過去の経験を参照するという動作を一瞬で行う。
つまり、長期記憶としてメモリーされている情報群から、行動決定するための過去データをサーチしているのだ。

ここで、ブランドの効果。
人の長期記憶としてメモリーされたブランドイメージは、購買決定の重要な要素を占めるってことだね。
だから、ブランド表現を行う時には細心の注意を払うわけ。

先程書いたように、人間は記憶を関連づけて憶えるため、あまり唐突なブランド表現は逆効果となる。
だからといって、フツーでは記憶に埋もれてしまう。

目立ち、ストーリ性を持ち、差別化され、インパクトがあり、かつ商品を連想させるような表現。
ってのが必要らしい。
こりゃ、結構難しそうだね。

「ブランド戦略とは?」という問いは、「ブランド表現を決めること」とも言えそうだ。
posted at 2006/04/22 18:55:40
lastupdate at 2006/04/22 19:03:23
修正
 
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